ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

MY FAVORITE MUSIC,ARTIST

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(写真1 千倉睦男さんと長岡満雄さん=右。スピーカーは長岡スピーカー)

音楽好きの集い

 私の好きな楽曲、演奏家と題した音楽鑑賞会。ちょっと変わっているのは、膨大な音楽CDのコレクションを誇る収集家が持ち込んだ名盤を、スピーカー製作者によるサウンドシステムで聴くという魅力的な試み。
 CDを用意してくれたのは千倉睦男さん。何しろ、好きなベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』に至っては異なる演奏家のものを24枚も集めているという凝りよう。単なる好事家の域を超えているし、うんちく一杯の解説も楽しいものだった。
 サウンドシステムは長岡満雄さん。高校時代以来の趣味のスピーカー製作者として知られ、自宅工房で年々改良を重ね、この日持ち込んだのは最高傑作だと言うことだった。日米で特許も取得している。
 披露してくれたのは、クラシックから映画主題曲などと10数曲。
 特に面白い試みだったのはモーツアルトのピアノ協奏曲第20番。第2楽章だけだったが、5人のピアニストによるものが次々とかけられた。
 私は元来がレベルの低い音楽好き。音楽会には時折足を運ぶが、良かった、曲想がわかりやすかった、くらいの大雑把な感想しかもてないし、演奏家の違いがあまりよくわからない。
 それでこの日の鑑賞会には、演奏家の異なるCDを用意してくれるよう講師に頼んでいたのだった。
 私のリクエストに応えてくれたわけだが、いずれも名前くらいは私でも知っている著名で一流のピアニストばかり。
 かけられたのは演奏順に次の通り。括弧内は例によって私の感想。ずぶの素人が恥ずかしいのだが、臆面もなく恥をさらすというのも私なりのこと。
 クララ・ハスキル。ルーマニア出身。(素朴さがあり透明感が感じられた)。なお、オーケストラはイーゴリ・マルケヴィッチ指揮パリ・ラムルー管弦楽団。
 ウラディーミル・アシュケナージ。ロシア出身。(卓越したテクニックで知られ、指揮者でもありN響を指揮したこともあった。艶があり澄んだ音色が良かった)。
 内田光子。静岡県出身、ロンドン在住。(やわらかい演奏だった)。
 フリードリッヒ・グルダ。オーストリア出身。(ジャズも演奏するらしい)。
 マリア・アルゲリッチ。アルゼンチン出身。(評判通りのとてもテンポの速い演奏だった)。
 同じ曲を異なる演奏で、それも一流のピアニストばかり、それぞれを名盤で聴くという絶好の機会に恵まれたが、こうして並べて聴くと、私にも演奏家による違いがわかって興味深かった。スコアの読み方、解釈によって随分と違いが出るようで、私には音楽の耳は備わっていないようだが、それでも音楽の奥深さが感じられて面白い体験だった。また、スピーカーはすばらしいサウンドで、高音域、極低音域いずれにおいてもまったく歪みがなく透き通るような音響で、音楽鑑賞会に最適の内容だった。いい音楽をいい演奏家でいいスピーカーで聴くということが堪能できた。