ABABA’s ノート

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DXによる溶接・接合の技術革新・マネジメント革新

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(写真1 セミナーの様子)

第30回溶工振セミナー

 DX:Digital Transformationによる溶接・接合の技術革新とマネジメント革新と題するセミナーが11月6日溶接会館で行われた。主催は溶接接合工学振興会。
 DXは極めて今日的テーマ。DXに取り組む4件の講演が行われた。
 プログラム順に、産総研の谷川民生氏は「人・機械の協調技術としてのDXと革新的製造環境の構築に向けて」と題し、人や機械を含む物理環境をサイバー上で表現可能とするサイバーフィジカルシステム(CPS)を構築することが重要だとし、特に人、個別のマネジメントが肝要だとしている点が面白かった。
 コマツの浅田毅氏は「スマート工場基盤「KOM-MICS」におけるDXによる製造革新の現況」と題し、コマツにおいてはKOM-MICSという独自システムを開発、ロボット溶接工程等をみえる化し情報を前後工程で共有するつながる化を行った結果、生産性が2倍に向上したと報告していた。
 パナソニックの廣田幸伯氏は「溶接技術、溶接プロセスを革新するデジタル・トランスフォーメーション」と題し、2000年のデジタル溶接機の販売から溶接機器がインターネットになり、これら溶接関連機器のデジタル化と通信技術の適用により、工場全体のERP(Enterprrisue Resouuces Planning)システムからMES(Manufacturing Execution System)を介して各種溶接関連機器を動作させるなど多品種少量生産に向けた溶接工程の自動化の動きも始まっているとしていた。
 富士通の熊谷博之氏は「製造業をプロセス革新、ビジネス革新するデジタル・トラスフォーメーション」と題し、内外のDXの現況を紹介しながら、CPSの構築には現場データのリアルタイム取得(IoT)から始まり、AI活用によるデータ活用等いくつかの段階とすべてのデータをつなぐという課題があるとしつつ、適用事例を紹介していた。
 講演はいずれも魅力的なもので、溶接の世界もついにDXのステージに上がってきたかという印象がないわけでもなかったが、ただ、講演はDXについて必ずしもストンと腑に落ちるようなものではなくて、私の能力によるところが大きいのだろうとは思うが、すでにどこかで聞いたような内容も少なくなかったし、やや消化不良気味ではあった。
 なお、私が言及することでもなく蛇足だが、セミナーでは触れられていなかったので一つ付け加えると、Digital Transformationの略称をDTではなくDXとするのは、これは世界的なことで、TransをXと略すことがあるからなそうだ。