ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

カブース同士

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(写真1 友人のスミスと)

アメリカの俗語

 アメリカから友人のスミスが来日して会食した。
 ファーストネームでスティーヴと呼び合うもう三十数年来のつき合いで、お互いに往来してほぼ毎年のように会ってきた。ただ、ここ数年来は二人とも現役を退いたから会う頻度はやや減った。このたびは彼が世界一周旅行の途次東京に立ち寄ったものだが、この世界一周旅行というのは彼の得意技。何でも、この世界一周航空券というのはびっくりするほど安いらしい。
 彼は無類のステーキ好き。今回も銀座のハマで最高級のステーキを食べた。彼は酒は一滴も飲まなくて、いかにもアメリカ人らしくコーラなど飲んでいた。それでちょっと小太り。
 スミスは、デトロイトで溶接企業を営んでいて、とても顔が広く、しかも世話好きだから、世界の溶接業界でとても助けられた。私が世界の溶接業界で何とかキャリアを積んでこられたのも彼の貢献によるところが少なくない。
 その彼も、私が引退したと知ったら、あとを追うように現役を退いた。また、共通の知人友人がここのところ相次いでリタイアしていて、話題はしばらくそういう方面に向かった。
 彼とは同い歳だが、彼によると、奥さんも愛犬もとても元気だとのこと。奥さんとは大学の同期で、とても仲がいい。私の方はこの一年の間に愛猫がなくなったのだと話したらとても悲しんでくれた。夫婦でデトロイトにおいでと誘われた。彼の家は高級住宅地にあって、いかにもアメリカらしくモダンな建物で、部屋数はそう多くもないがとても広い。
  話の中で、アキ(彼はファーストネームで私のことをこう呼ぶ)は何人兄弟かと聞くので10人だと答えるととても驚いていて、しかも末っ子だと言うと、私もそうだがカブース同士だなと笑いながら言う。
 カブースってあの車掌車のことかい?と問いただすと、アメリカの俗語で末っ子をカブースと呼ぶのだという。つまり、車掌車は貨物列車の最後尾についているわけで、それで末っ子をカブースと呼ぶ習慣があるものらしい。
 これは知らなかった。実は、カブースが大好きなのだと打ち明けたら大笑いになった。そうか、私の車掌車好きは、末っ子だったからなのかと愚にもつかないことで納得していたのだった。
  ただ、帰宅して、研究社のコンサイスやリーダーズ英和辞典でcabooseを引いてみたのだが、車掌車や商船の甲板にある調理室の意味は載っているものの、末っ子のことには触れていなかった。そこで、COD(THE CONCISE OXFORD DICTIONARY)にも当たったのだが、ここにも見当たらなかった。よほどの俗語かあるいは隠語なのだろう。アメリカ英語だからWebsterには載っているかもしれない。