ABABA’s ノート

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燈台巡廻を通じて近代日本を支えた明治丸

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(写真1 シンポジウムの模様)

海洋大でシンポジウム

 海の日の7月15日、東京・越中島の東京海洋大学で「燈台巡廻を通じて近代日本を支えた明治丸」と題して第18回明治丸シンポジウムが開催された。
 シンポジウムでは4件の講演が行われ、このうち、庄司邦昭海洋大名誉教授が「明治丸の燈台巡廻の航跡」と題し、明治丸の歴史と航海の概要を講演した。
 この中で庄司教授は、明治丸は英国で建造され1875年に横浜に回航されたこと、1876年の東北巡幸で明治天皇が乗船、横浜に帰着した7月20日を海の記念日としたことなどが話された。
 また、この間の燈台巡回については、1877年の航海記録として、6月27日横浜出港、6月28日金田湾投錨、剣﨑燈台点検、観音埼及び城ヶ島への輸送品陸揚げ、6月29日金田湾発、下田港へ投錨、神子元島及び石室﨑へ輸送品陸揚げなどと紹介された。
 明治丸は、御前崎、菅島、安乗埼、樫野埼、江崎、部埼、六連島、角島、伊王島、佐多岬、野島埼、犬吠埼、金華山、尻屋埼、納沙布岬などと全国の灯台を巡回したことが記録されており、訪問先では、物資の補給、灯台の点検から灯台守の健康診断なども行っていたという。
  続いて、フリーペーパー「灯台どうだい?」編集長の不動まゆうさんが「灯台の魅力と灯台守がいた時代」と題し、灯台に関する基本的知識と魅力についてやさしく解説した。不動さんの講演は灯台に対するほとばしるほどの愛情が感じられて一般の参加者にも好評だった。
 なお、この日は海の日とあって、学内に保存されている明治丸も公開されていて、家族連れなど大勢の来場者が見学していた。明治丸は、鋼板製で、3本マスト、総トン数は1,027トンとのこと。船内には明治天皇が乗船した際の御座所もあった。明治丸は国の重要文化財に指定されている。

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(写真2 大学構内に保存されている明治丸)