ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

神奈川県立近代美術館 葉山

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(写真1 神奈川県立近代美術館葉山正面外観)

ミュージアムカフェを訪ねて

 神奈川県立美術館葉山は、JR横須賀線逗子駅あるいは京浜急行新逗子駅からバスで約20分。
 相模湾に面し、一色海岸を眼下に望む高台にありはなはだ風光明媚。葉山御用邸にも近い。訪れた日は快晴の日曜日だったからまだ2月の末だというのにいかにも湘南らしい穏やかさだった。
 この日は、「モダンなフォルム」と題するコレクション展のほか、特別展として「堀内正和展」が行われていた。
 コレクション展では、佐伯祐三の「自画像」(1923頃)が良かった。佐伯の自画像にはよく見られるが、ここでも苦悩と明るさが同時にうかがわせる内面が描かれていたように思われた。

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(写真2 堀内正和「行香(あんこう)」)

 堀内正和展では、「おもしろ楽しい 心と形」と題し彫刻家の生涯が閲覧できるような内容となっていた。中では、「行香(あんこう)」(1948)が高い精神性を感じさせて私には印象深かった。木彫で、行香とは聞き慣れない言葉遣いだが、仏語であろうか、僧がお香を捧げ持っている姿にも見える。堀内の他の作品の系譜には含まれないようでちょっと異質に思われた。
 レストランは、イサム・ノグチの石彫を挟んで中庭の反対側にあり、全ての席が海に面するように配慮された細長い作り。テーブルは10卓ほどか、あまり広くはない。やはり満席だったのだが、幸い一つテーブルがあいたのでコーヒーを頼んだ。とても見晴らしが良くていつまでも長居をしたくなるようだった。
 なお、神奈川近美は、かつては鶴岡八幡宮の境内にあったが、ここに移転してきた。また、八幡宮の裏手に鎌倉別館があるが、改装中のようで、9月末まで閉じられているようだ。
 近美には、鎌倉館時代、松本竣介や麻生三郎、靉光らのコレクションがあったはずで何度も足を運んだもので、再開が待たれるところ。これに対して葉山は近美というよりも現美といった方が似つかわしいようなコレクションのようだ。

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(写真3 一色海岸を眼下に右手がレストランの外観)