ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

京急逗子線

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(写真1 新逗子駅ホーム。電光掲示板の行き先表示は10分間隔で3本とも羽田空港となっている)

湘南の鉄道①

 「湘南」の規定には種々異論があるようだが、ここでは神奈川県の相模湾沿岸地域を指すこととし、一部三浦半島まで含める。風光明媚で温暖なイメージがあり、湘南と言うだけでブランド力もあり首都圏でも人気の広域通勤圏である。この地域を走る東海道線の中距離列車を湘南電車と愛称していて、車両はオレンジ色と緑色の塗色となっており、あるいはこのカラーが湘南のイメージを強くしたものかも知れない。
 その湘南地方の鉄道に乗りに出かけた。2月24日日曜日。快晴で暖かく、湘南のイメージ通りの日和で、大勢の観光客が訪れていた。特に、行き先ざきで中国人を中心にアジア系の観光客の多いことに驚かされた。
 京急逗子線。京浜急行本線の金沢八景駅から分岐して新逗子駅との間を結ぶ。全線5.9キロ、駅数はわずかに4。
 金沢八景。駅舎の新築工事中で、2面4線のホームがあり、途中駅にしては大きな駅。10時18分2番線からの発車。羽田空港からやってきた急行列車で、金沢八景-新逗子間は各駅に停車するが、さすがに日曜日の日中だから車内は空いている。
 金沢八景を出るとすぐに右にカーブし本線から離れていった。あらかじめ調べていったから気がついたが、上り線の線路は3線軌条になっている。軌間は1435ミリの標準軌と1067ミリの狭軌で、これは京急自体は標準軌なものの、JR東日本の子会社総合車両製作所横浜事業所(旧東急車輌製造)の工場が金沢八景駅に隣接してあるためで、狭軌であるJR東日本の車両を回送するために設けられているもの。
 六浦、神武寺と停車しながら三浦半島の付け根を東京湾から相模湾へと横断している。沿線は住宅地である。米軍の宿舎らしきものも車窓から見えた。ここは横須賀にも近いのである。
 そうこうしてトンネルを抜けたら新逗子だった。到着の直前、JR横須賀線の線路を跨いだ。
 新逗子10時26分の到着。わずか8分の乗車。新逗子駅は片側1線のホーム。ということは単線ということになるが、これは新逗子駅構内だけのことらしい。3線軌条があったり、単線があったりなかなかややこしい。
 駅構内に掲示してあった新逗子駅の発車時刻表によると、早朝と夜遅くを除き、全ての列車が急行羽田空港行きとなっていた。
 なお、新逗子駅とJR逗子駅とは近接していて、徒歩5分くらいか。両駅の中間に逗子市役所があった。
 逗子は三浦半島相模湾側の中心。北が鎌倉で、南は葉山となり、ここを湘南に加えるかは異論があるに違いない。

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(写真2 新逗子駅南口駅舎)