(写真1 曳舟駅5番線ホームに停車中の亀戸線列車。後方かすかに見えるのは東京スカイツリー)
都東部の小路線に乗る③
東武大師線からは西新井で伊勢崎線に乗り換え、そのまま曳舟で亀戸線に乗り継いだ。大師線には亀戸線から回送する列車運用があるということだったが、その逆順をたどったことになる。ちなみに、計算してみたら、大師前駅から亀戸駅まで営業距離9.1キロ、駅数は15だった。
曳舟駅は小さな駅だが、3面5線のホームを有し、ここで浅草方面に向かう列車と、押上を経て半蔵門線・田園都市線に直通する列車とが分岐しており、上り下り4方向の列車が頻繁に行き交っている。
亀戸線は片側1線5番線ホームからの発着。2両のワンマン運転で、列車編成も大師線と同じ。運用を考慮したものであろうか。平日の日中なのに乗客は多く、下町の大事な足になっている様子だった。
10月30日13時43分の発車。小村井、東あずま、亀戸水神と停まって亀戸。亀戸線は3.4キロの短い路線で、駅間距離が短く頻繁に停車する。小村井-東あずま間などわずか600メートルしか離れていない。なお、亀戸は亀戸天神で有名だが、亀戸水神で亀戸天神と間違えて下車する人がいるらしく、ホームには亀戸天神は亀戸駅下車と大きく断り書きがあった。もっとも、亀戸線にはかつて天神という駅があったからややこしい。
(写真2 亀戸駅に到着した列車。右後方上部はJR総武線)
そうこうして終点亀戸到着。ここは行き止まりで1面2線のホームがある。駅ビの中を歩いて行くと雨にぬれずにJR亀戸駅に通じる。だから、他社線ではあるが接続できるのだから、ここは盲腸線とは言わないのではないかと思う。ただし、盲腸線の定義は難しくて、いろいろな意見があるから一筋縄ではかない。
さて、折角亀戸に来たのだから、亀戸天神に寄ってみよう。駅前の明治通りを右つまり北に向かい少しして蔵前橋通りを左折するとほどなく右手に亀戸天神。約10分ほどか。
もとより菅原道真を祀った天満宮だが、大変人気の高い神社で、年間を通じて参詣者が絶えない。
天満宮といえば梅がすぐに思い浮かぶが、ここは江戸時代から藤が有名だったようで、境内に広がった藤棚が満開になる4月下旬から5月上旬は参詣者で溢れる。特に、太鼓橋の上から藤棚を見下ろすのは独特の情緒があって人気が高い。
(写真3 亀戸駅から徒歩10分ほどの亀戸天神。太鼓橋の手前から本堂を眺めたところ)