ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

68年前の『サンデー毎日』

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(写真1 『サンデー毎日』昭和25年2月12日号の表紙)

表紙絵は小磯良平画

 昭和25年2月12日発行の『サンデー毎日』である。68年前の発行ということになる。
 ある探したい本があって書棚を漁っていたところ思わぬことで見つけた。
 記憶をたどってみたところ、今から20年ほど前にもなるか、盛岡市の中心部、中ノ橋のたもとの広場で開かれていた古書市の平台に無造作に積まれている山から見つけたのだった。表紙が、小磯良平の絵であることは一目瞭然で、それで求めたのだろうと思う。
 改めてページをくくってみると、B5判40ページというまるで薄っぺらい小冊子という趣き。年輪を重ねただけではない、粗末な用紙で、時代を感じさせる。毎日新聞社の発行で、定価は20円とある。裏表紙に鉛筆でメモ書きされたところによると、私は300円で購入したようだ。
 しかし、表紙周りだけがカラー印刷だし、表紙の絵は目次に小磯良平画「京阪神急行」とあり、大変モダンな若い女性が描かれている。ちなみに、京阪神急行は阪急電鉄の旧称である。
 小磯良平は、代表作「斉唱」など清新な画風で人気があるが、梅田駅構内を好んで描いていて、この表紙絵も同じ系譜に連なるものであろう。さらさらと描いたという印象が強い作品だ。
 小磯は、この週刊誌が発行された昭和25年(1950年)にはすでに評価の確立された洋画家の代表的存在になっていたはずだが、こうして週刊誌の表紙なども描いていたものであろう。
 敗戦から4年を経て、戦後の復興が進み、国民の生活に色彩が感じられる時代になっていたことをうかがわせる表紙だ。また、週刊誌にはこうしたモダンこそが求められていたことでもあるのだろう。