ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

碓氷峠越え

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(写真1 復元された旧軽井沢駅舎)

軽井沢から横川へバスで

 このたびの甲斐から信濃を回る旅では、帰路の終盤には、新幹線を使わずに碓氷峠を越えた。
 かつての信越本線は、北陸新幹線の開通に伴う並行在来線の措置により、峠越えとなる横川駅と軽井沢駅の間は線路が途切れている。
  高崎から横川までは信越本線がそのまま残り、軽井沢から上田方面は第三セクターしなの鉄道に移管されたものの、横川-軽井沢間は、利用者が見込めないことと、急勾配の峠越えのため車両の運用等から運転費用も大きいことなどから切り捨てられていた。
 このたびは、横川からの登り勾配ではなく軽井沢からの下りとなるものの、碓氷峠越えはどうなっているのか実際に乗ってみた。
 この間の交通をになっているのは、JRバス関東の路線バス。軽井沢-横手間を結んで運行している。
 しなの鉄道で軽井沢に到着。1面2線の頭端式ホームで、峠側が渡り廊下になっていて、階段を使わずそのまま改札口に向かえた。なお、かつてはしなの鉄道移管後も横川駅と鉄路はつながっていたが、現在は結ばれていない。また、新幹線駅とは頭端側の階段で連絡されている。
 駅舎は、旧軽井沢駅舎が復元されて利用されている。旧軽井沢駅舎記念館を改築したものでとても味わいがある。昨年10月から使用されている。

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(写真2 カーブの連続となる峠越え)

 駅前にバス乗り場があって、JRバス関東は5番乗り場。8月19日14時15分発横川駅行き。大型バスがほぼ満席である。ほとんど駆け込むように乗ったから、どのような乗客か顔ぶれはつまびらかではないが、観光客は少ないように思われた。紙袋をいくつもぶら下げていかにもアウトレットで買い物をしてきたといった女性もいた。
 定刻に発車したのだが、夏休みの日曜日だしすぐに大渋滞に捕まった。ただ、峠越えの国道に入るとスムーズに流れた。
 つづら折りにカーブの連続だが、かつて信越本線で越えた最大で66.7 ‰もの急勾配は感じられず、せいぜい30‰程度ではないか。これが横川側からの登りなら峠越えもそれなりに感じられたのであろうが。また、途中、信越本線の遺構にもまったく気がつかなかった。
 そうこうして横川駅14時49分、定刻の到着だった。停留所は、碓氷峠鉄道文化むらのゲート前だった。
 ここからは高崎まで信越本線となる。名物の峠の釜めしを買おうとしたらすでに売り切れだった。現在に至るも人気なのであろう。それで、そばを食べたのだが、これが実にうまい。全国あちこちで食べているが、これほどうまい駅そばもないもので、五指に入るのではないか。いったいに駅そばは始発駅や乗換駅がうまいものだが、ここのうまさには感動した。

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(写真3 横川駅の峠の釜飯の店。釜飯は売り切れでそばが実にうまかった)