ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

春を届ける文旦

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(写真1 四万十から届いた文旦)
清流四万十の便り
 今年も高知から文旦が届いた。我が家では文旦が届くと春が来たと強く感じる。
 我が家には紹介してくれる人がいて毎年清流四万十の流域の生産農家から直接送ってもらっている。
 何でも、植栽が南東向きに整然と並べてあって、高知県でも珍しい高畝・テラス式で栽培されたものだという。収穫後も地熱貯蔵で約50日間も追熟させているといい、受粉から随分と手間のかかっていることのようだ。
 その分、香りがよくて、段ボール箱を開けると芳醇な香りがいっぱいに広がる。柑橘類とはいえこれほど強い香りの果物も少ないのではないか。香りは長い期間衰えることがなく持続している。
 いろいろな食べ方があるのだろうが、我が家ではそのまま剥いて食べている。何の工夫もないがこれはこれでうまい。ただ、皮が厚いし、甘皮にも苦味があるから食べるには容易ではない。
 甘酸っぱさがあって、癖になる味わいだ。夏みかんとも違うし、実の色もそうだしグレープフルーツに似ているかも知れない。ただし、果汁はさほど多くはない。
 いずれにしても、季節の果物が、季節の訪れとともに食べられるというのは何とも贅沢な喜びで、しばし頬が緩んでいる。
 そう言えば、先日、高知に旅行した際、文旦酒というものをいただいた。作り方は教わらなかったが、日本酒とは思われないほどのとてもさわやかな飲み物だった。今年はそれを試してみよう。