ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

2017歳末風景

f:id:shashosha70:20171224180242j:plain

(写真1 上野駅1階のホーム頭端。現在は13番から17番まで並んでいる)
上野駅/東京駅
 今年も早いもので残るところわずかに1週間。歳を経るごとに1年が早いように感じられる。
 今年も旅に明け暮れたような1年だったが、お世話になった上野駅と東京駅を改めて訪ね、歳末の風景を眺めてみた。
 まず上野駅。2階の1番線~12番線ホームは首都圏の電車が相変わらず激しく出入りしているが、1階に降りると、祝日の朝だったせいもあって発着する列車も少なく、やや閑散としていた。新幹線の改札口だけが慌ただしい様子だった。

f:id:shashosha70:20171224180331j:plain

(写真2 上野駅グランドコンコースの様子。正面上部の壁画は猪熊弦一郎画「自由」)
 1階はかつては13番線から18番線まで頭端式ホームがずらり並んでいて、いかにも終着駅であり始発駅である情緒を深く漂わせ旅情を濃くしてものだったが、現在も13番線から17番線までホームが並んではいるのだが、14番線15番線は東北本線と高崎線近郊電車の発着があり、16番線17番線は常磐線の特急列車が発着している。17番線の右隣は新幹線の乗り換え改札口である。15番線の頭端には石川啄木の歌碑がある。
 なお、13番線は「四季島」の専用ホームで、いかにも格調高い体裁が施され独自の改札ゲートを持っている。また、トイレも専用である。
 中央改札口を出ると、グランドコンコースである。改札口の上部には猪熊弦一郎の壁画「自由」が掲示されていて、上野駅を豊かにしている。そう言えば、朝倉文夫の彫刻が改札口の中には「三相の像」があるし、コンコースにも「翼の像」があって、歴史を感じさせる佇まいである。
 駅構内外では、まだ年末の帰省には早く、旅行客も目立たなくて、かえってコンコースでは外国人観光客のグループの姿が多かった。

f:id:shashosha70:20171224180439j:plain

(写真3 行幸通りから見た東京駅丸の内駅舎)
 一方、東京駅は、旅行者はともかく利用者の姿は上野駅に比べ断然多かった。特に、この日は天皇誕生日とあって丸の内側では皇居に向かう一般参賀の人びとで賑わっていた。
 丸の内口から皇居へと一直線に伸びる「行幸通り」は完成したばかりで美しい景観となっていて、そぞろ歩く人の姿も多かった。
 世界の主要都市の中央駅の中で、駅舎ばかりか駅前広場、8車線にもなる広い通りを含めこれほど美しい駅も少ないのではないか。

f:id:shashosha70:20171224180523j:plain

(写真4 丸の内駅舎2階から見た東京駅の駅前広場と右に伸びるのが行幸通り)