ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

武生と福井を結ぶ福井鉄道福武線

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(写真1 福武線福井駅。3線のホームがありちょっとしたターミナル的存在だ)
鉄道線と軌道線が連続する路線
 このたびの北陸旅行では、随分と鉄道にも乗った。乗りつぶしたといってよいほどだった。
 まずは武生と福井を結ぶ福武線。福井鉄道唯一の鉄道路線で、一部区間が軌道線となっており、都市間鉄道である。越前市の越前武生駅と福井市の田原町駅間20.9キロと、途中、分岐して市役所前-福井駅間0.9キロの区間がある。

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(写真2 越前武生駅。2面3線櫛形のホームである)
 起点の越前武生駅は、JR武生駅から並行して福井寄りに徒歩10分ほど離れたところにある。
 私は福武線に乗るのはこれで3度目だが、かつては越前武生駅は武生新という駅名だった。2010年に変えたもののようで、この時に同時に西武生を北府へ、上鯖江をサンドーム西、福井新は赤十字前となり、裁判所前停留所を仁愛女子高校停留所に改称している。また、スポーツ公園駅を開業させた。
 11月28日。越前武生駅は2面3線櫛形の高架ホーム。8時00分発福井駅行きに乗車。通学の高校生で満員だが、一つ目の北府でどっと降りてしまい空いた。
 列車は2両連接のワンマン運転。運転席は車両中央にあり路面電車タイプだが、ゲージは1067ミリ。鉄道線の駅はともかく軌道線の停留所に着くと補助のステップが降りる仕組みとなっていた。
 福井平野を北上していて、国道や北陸本線と並行している。宅地が続いているが、時折途切れると田んぼとなった。
 しばらくは鉄道線として走っていたが、赤十字前駅を出て路面に乗り入れた。このあたりが鉄軌分界点で、次の商工会議所停留所からは軌道線いわゆる路面電車となった。
 市役所前停留所で乗客が下車すると、田原町駅には直進せずスイッチバックして福井駅に向かった。進行方向右折したわけだが、その福井駅の停留所も移動したようで、かつては駅からやや奥まった道路上にあったものが、JR福井駅西口広場まで延伸されて乗り入れるようになっていた。3線のホームがあり、ちょっとしたターミナル的存在だった。2016年に開業したとのこと。ここまで所要約50分。
 乗ってきた電車は福井駅止まりだったので、次の列車を待って田原町行きに乗った。市役所前で再び停車してそのまま直進した。そうこうして田原町駅到着。福井鉄道の終着駅で、福井駅からは三つ目、わずか10分ほどのところである。
 かつては武生から田原町へ直進する列車があったが、現在はすべての列車が福井駅に寄るようになっていた。
 しかし、田原町から福井駅へ向かう場合はともかく、越前武生から福井駅へ行くには市役所前停留所でスイッチバックしていたのでは面倒で、現在、市役所前停留所の直前で右折し福井駅へと短絡する工事が行われていた。つまり、市役所前停留所の前後でトライアングルの構造になるわけで、市役所前停留所を二度通るようなことはなくなる。なお、市役所前から福井駅の区間は支線扱いで、通称ヒゲ線などと呼ばれていたが、工事が終了しトライアングル構造になるとどういう愛称がつくのだろうか。
 田原町駅は、えちぜん鉄道三国芦原線との接続駅。しかも、一体のような運用が行われており、事実、福井鉄道とえちぜん鉄道との間で相互直通運転も行われるようになっていた。

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(写真3 福武線の終着駅田原町。えちぜん鉄道との接続駅である)