ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

広島北部を走るアストラムライン

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(写真1 本通駅で乗降の様子)
AGT方式新交通
 広島の発展はめざましく、太田川を中心とするデルタ地帯を埋め尽くしたあとは、山陽本線に沿って東へ西へと広がり、近年では山間部である北へと市街化の波は伸びている。
 北部へは芸備線、可部線沿線へと宅地化が広がり、そして1994年に開業したアストラムラインが広島の北部膨張を吸収している構図となっている。
 アストラムラインとは、AGT方式(案内軌条式)による新交通システム。広島高速交通の運営で、第三セクター鉄道。市街中心の本通駅から広域公園前駅を結んでいる。全線18.4キロ。駅数は22。
 5月25日。起点の本通駅。広島のど真ん中に位置する地下駅である。島式1面2線のホームで、ホームドアが付いている。車両は小さく1ドア。
 14時05分の発車。県庁前、城北と続き新白島から地上に出た。新交通としては東京のゆりかもめと同じ方式だが、AGTで地下は珍しく側面軌条方式では日本でおそらくここだけであろう。調べてみたら、本通駅から新白島駅の区間は鉄道法による地下鉄となっている。なお、AGTによる地下鉄ということでは札幌に例がある。ちなみに、地上部分には軌道法が適用される。なお、ゆりかもめは無人運転だが、ここアストラムラインではワンマンながら運転士が運転していた。
  新白島駅はJR新白島駅との接続駅で、地下から地上高架までエスカレータでつながっている新しい駅だった。

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(写真2 宅地が広がっている沿線風景)
 地上に出ると、高架線だから見晴らしがいい。いかにも郊外の住宅地という風景が広がっている。山を削って開発したらしく、斜面に住宅が並んでいる。
 沿線には大学がいくつかあるらしく、しきりに学生が乗降している。
 大町駅で可部線大町駅とクロスした後は長楽寺駅を経て終点の広域公園前駅14時42分着。駅前に広島修道大学という看板が見えた。
 地図で見ると、アストラムラインは、半円を描くような路線となっている。初め、太田川に沿って北上した後は、左にカーブをして進んでいる。広域公園前駅からそのまま延伸して山陽本線の西広島につなげることができるのではないかと思われたが、実際、そのような検討も行われているらしい。

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(写真3 下から見上げた広域公園前駅の様子)