ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

群馬県西部を走る上信電鉄

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(写真1 上信電鉄高崎駅。左はJRホーム)
高崎と下仁田を結ぶ
 今週は月曜火曜と群馬県地方に旅をした。旧国名なら上野国、あるいは別称で上州というのか、その南側一帯を中心に鉄道で東西に巡った。東京からなら日帰りのところだが、のんびり歩きたくて泊まりがけにした。
 まずは上信電鉄。高崎から西へ伸びている路線で、高崎駅-下仁田駅間全線33.7キロ。駅数は21。
 上信線の高崎駅は、JRの高崎駅をいったん外に出て回り込むようにあった。何のことはないJR線1番線ホームの倉賀野方端っこに切り込むようにホームが設けられており、0番線との表示があった。
 2両の電車で、1両目にはクモハ503と表示があり、昭和54年東急車輌/2005年西武車両更新と銘板にあった。赤い車体にスポンサー名が大きく表示してある。
 大型連休の喧噪を避けて5月8日月曜日。不要不急の年寄りが何も混雑の中に突っ込んでいく必要もないわけでこの日を選んだ。
  ワンマン運転で9時55分の発車。上州富岡行き。南高崎を出たら上越新幹線の高架をくぐった。高崎商科大学前で大勢の学生が降りたら車内はがらがらになった。
 沿線は、初め高崎市の住宅街という様子だったが、すぐに田畑が広がってきた。まだ田植えには早いようで水も張られていない。
 山名、西山名、馬庭などとしっかりした木造駅舎の駅が続く。とても無人駅とは思われない。10時19分吉井。駅員配置の駅で、ここで列車が交換した。上州福島駅には古びた貨車2両が留置されていた。
 警笛が頻繁にならされている。どうやら、踏切に遮断機がないようだ。
 それにしてもこの路線よくよく列車が揺れる。メモをとるのに苦労するほどだ。これは車両のせいなのか、保線のせいなのか。あるいはこういうのを線形が悪いというのだろうか。

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(写真2 世界遺産富岡製糸場への最寄り駅上州富岡駅)
 上州富岡10時34分着。この列車はこの駅止まり。ここで次の列車を待ったが、駅前に降り立ってみると、翼を広げたような白いコンクリート製の大屋根のしゃれた駅舎だ。ここは世界遺産富岡製糸場への最寄り駅だが、それで駅舎を新築したもののようだ。私はこの駅に降り立つのは2度目だが、かつては風情ある木造駅舎だったように記憶していたが。
 再び上州富岡10時54分発。到着した列車は焦げ茶色の塗色を施されたクラシックな雰囲気。デハ204昭和44年西武所沢車両工場との表示がある。さっき乗ってきた列車より10年も古く50年近い前の車両ということになる。
 直線区間が続く。真っ直ぐに線路が伸びている。見事なくらいだ。それでも列車は揺れている。
 そうこうして11時19分終点下仁田到着。降り立った乗客は4人だけだった。いかにも行き止まりの終着駅という風情がある。平日の昼前のせいか駅前は閑散としていた。こんにゃくで知られるが、それらしい店は見当たらなかった。
 下仁田駅はそのまま鉄路が伸びれば長野県との県境荒船山に近い。電鉄名からすると、あるいは信州へと結ぶ計画だったのかも知れない。

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(写真3 行き止まりの終着駅の風情が感じられる下仁田駅)