ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

田川線

f:id:shashosha70:20170421111348j:plain

(写真1 行橋駅で発車を待つ田川線列車。右は隣の3番線に到着したJRの博多行き特急)

かつての炭田地帯を走る平成筑豊鉄道①
  平成筑豊鉄道は、旧国鉄の田川線、伊田線、糸田線を引き継いだ第三セクター。いずれもかつての筑豊炭田地帯を縫うように走っている路線である。
 まずは田川線。4月13日、北九州モノレールの終点企救丘駅から徒歩でJRの日田彦山線志井公園駅に移動。わずか百メートルほどのところだった。ここからいったん城野に向かい、日豊本線で行橋へ。
 行橋は田川線の起点である。田川線は行橋駅から田川伊田駅間26.3キロを結んでいる。
  田川線のホームはJR4番線ホームの中津方の端っこを一部切り込んだように設けられていて、国鉄から別れた第三セクター鉄道によくみられるようにいかにも間借りという感じ。
 ホームにはすでに1両のディーゼル列車が入線していて、乗り込もうとしたところ、隣の3番線に大分発博多行きの特急ソニック40号が到着した。
 行橋15時51分の発車。いきなり美夜古泉(みやこいずみ)、今川河童(いまがわかっぱ)と面白い駅名が続き、豊津あたりからは右窓に川が寄り添ってきて、その土手には満開の桜並木が延々と続いている。今川という名の川らしい。鉄道の沿線に桜の名所は少なくないが、数キロにもわたるこれほどの並木は珍しくも素晴らしい。

f:id:shashosha70:20170421111457j:plain

(写真2 右窓に延々と続く満開の桜土手)
 面白い駅名がさらに続いていて、東犀川三四郎、源じいの森、赤などとある。どういう縁があるものか、興味が湧くが、漢字1字というのも少ない。また、森商事油須原などという駅まで出てきた。油須原(ゆすばる)に、地元の有力企業なのであろうか、企業名を冠にしたようだ。おそらく鉄道会社としては増収の一環なのであろう。
 なお、源じいの森駅付近には、九州最古の鉄道トンネルとして国の有形文化財に登録されている第二石坂トンネルがあるらしいし、ヨ9000形車掌車もあるらしく、途中下車してみたかったが、残念ながら時間がなくて都合がつかなかった。
 そうこうして田川伊田16時35分到着。3番線。

f:id:shashosha70:20170421111537j:plain

(写真3 ゆすばるの駅名標。漢字では森商事油須原と表示されている。駅舎の佇まいもなかなかいい)