ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

角田市中央公園のヨ13797

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(写真1 ディーゼル機関車DE1086と連結されて展示されている車掌車ヨ13797)
シリーズ車掌車を訪ねて
 阿武隈急行線角田駅下車。駅からタクシーで10分ほど、阿武隈川を渡った対岸にあった。なかなか広大な公園で運動公園などで構成されており、目指す車掌車は交通公園というブロックの中にあった。宮城県角田市枝野所在。
 車掌車は、ディーゼル機関車DE1086と連結されて保存されていた。車両番号(製造番号)はヨ13797とある。これはヨ5000形の改造車で、車両番号はヨ5000形時のものに10000をふることで付番されている。ヨ5000形は1000両以上も製造された車掌車の一大勢力だった。

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(写真2 車掌車ヨ13797全景。外観上は4つ窓が特徴である)

 車体の表示から類推すると、水戸車両基地配備で、(19)57年12月、60年12月に大宮工場で検車されたもののようだ。
 状態を見ると、塗装はいいように思えたが、屋根は傷んでおり、内部はがらんとしていた。ヨ5000形ならテーブルや椅子はもとより、ストーブなども設置されていたはずで、これは子どもたちの見学のために余計な事故を防ぐべくあえて内部設備を取り外したものと考えられた。
 ただ、そうした装備品を取り外したおかげで車掌車の意外なほどの広さが実感できた。
 ここから先はかねて思い描いている自分だけの夢だが、机に椅子、書棚、ストーブ、トイレなどを作り付け、貨物列車の最後尾に連結してもらい、行き先は任せるままにふらりふらりと旅をしてみたいものだと改めて思ったものだった。

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(写真3 車掌車ヨ13797の車内。装備品は取り外してあり、車掌車の広さが実感できる)