ABABA’s ノート

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展覧会「拝啓 ルノワール先生」

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(写真1 梅原龍三郎「パリスの審判」=会場で販売されていた絵はがきから引用)
梅原龍三郎に息づく師の教え
 丸の内の三菱一号館美術館で開催されている。
 梅原龍三郎は、言わずと知れた明治末から大正、昭和と活躍した日本洋画壇の重鎮。梅原は、二十歳の時に渡仏し、ルノワールに師事した。
 本展は、この梅原とルノワールの交流を両者の多数の作品を軸に展開していて、それも梅原がルノワールからどのように学んできたのかその軌跡までもわかるようで興味深かった。
 その代表例の一つが「パリスの審判」であろうか。もとよりルノワールの代表作だが、梅原も同じ構図、同じ題名で描いていて、この2枚が対比できるように展示されていて面白かった。
 それにしても、梅原の絵は強い、というのが第一印象で、豪放と言ったらいいのか、なかなか大胆なタッチが特徴だ。全般に赤色が好きだったようで、それが梅原の絵に迫力を際立たせているように思えた。
 会場には梅原がルノワールを評した文章が掲示されていて、そこには、ルノワールは晩年がいい、若さと仕事の喜びが溢れており、少なくともこの10年がいい、大意このように書かれていた。
 なお、本展には、ルノワールに限らず、梅原が交流のあった画家、梅原が日本に持ち帰った絵画作品が展示されていて、それもドガ、ピカソ、ルオーなどとあって、近代絵画を楽しめる内容になっていた。

 ところで、展覧会会場の三菱一号館美術館は、丸の内にあって最初の洋風オフィスビルだったもの。これを美術館として再建したものだが、近代絵画を概観するには格好のロケーションだったのかも知れない。

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(写真2 展覧会会場の三菱一号館美術館外観)