ABABA’s ノート

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森知英ピアノリサイタル

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(写真1 演奏を終えてロビーに出てきた森知英さん)
東京オペラシティで熱演
 森は、中学・高校時代から頭角を現し、東京芸大大学院を経て、ベートーヴェン国際ピアノコンクール(ウィーンで4年に1度開催)第4席入賞、ショパン国際ピアノコンクール(ポーランドで5年に1度開催)でデュプロマなどと輝かしい実績を有し、現在、少壮の実力者。
 先週木曜日13日に行われたこの日の演奏会では、バッハ、ブラームス、ベートーヴェンの名品を熱演した。
 まずバッハは「イタリア協奏曲」。本来チェンバロのために作曲されたものらしいが、いかにもバッハらしく重層的で、私には哲学的にすら感じられた。急-緩-急と変化する3楽章を森はきっちりと演奏していた。
 ブラームスは「2つのラプソディ」。自らもピアニストとして知られるブラームスのピアノ独奏曲らしく、なかなか難解。私には曲想からしてわからなかったが、森はさすがに手練れな演奏だった。
 ベートーヴェンはピアノソナタが「月光」と「告別」の2曲。森はこれまでにベートーヴェンのピアノソナタ全32曲演奏会を成功してきており、難しくもベートーヴェンらしい豊かな曲を、ときに力強くスピード感もあって魅力ある演奏だった。
 実は、森さんとは私は10数年の知己を得ていて、たびたびそのピアノを楽しんできているのだが、いつでも感心するのはよほどスコアを読み込んでいるのだろう、その正確な演奏ぶりだ。
 とくに、この日は、意識して選んだのだろうが、いわゆる「3大B」全員を並べるという極めてチャレンジに富んだリサイタルとなっていた。