ABABA’s ノート

旅と鉄道、岬と灯台、読書ときどき映画あるいは美術に関するブログです。

〝夢の湯〟

(写真1 夢の湯外観) 会津高原尾瀬口駅前の一軒宿 野岩線に乗っていると、長いトンネルを抜けて会津高原尾瀬口到着の車内アナウンスが聞こえたころ、左窓川向こうに一軒宿が見えてくる。駅から徒歩数分、〝夢の湯〟である。 (写真2 野岩線電車から見た〝…

野岩鉄道会津鬼怒川線

(写真1 新藤原駅ホーム。右1番線は東武鉄道の折り返し列車で、左は東武線から野岩線、会津線、JR線と直通する会津若松行き特急リバティ会津111号) 首都圏と会津を結ぶ 野岩(やがん)鉄道は、東武鬼怒川線の新藤原と会津鉄道の会津高原尾瀬口を結ん…

SL大樹と車掌車

(写真1 下今市駅4番線に到着したSL大樹2号) 東武鉄道のC11325とヨ8709 SL大樹とは、東武鉄道が鬼怒川線で運転している蒸気機関車の牽引による観光列車。大樹には必ず車掌車が連結されおり、この車掌車にはATSなど運行安全システムが搭…

ポール・オースター『ブルックリン・フォリーズ』

現代アメリカ文学の傑作 ブルックリンが舞台。そのブルックリンが豊穣な物語を編んでくれた。 マンハッタンの保険会社で働いていたネイサン・グラスは、停年を前に生まれ故郷のブルックリンに終の棲家とすべく戻ってきた。3歳のときに一家がブルックリンを離…

春うららか

(写真1 色とりどりの花壇) うれしい春暖の候 うららかな春。思わず散策の足も伸びる。いつもなら1時間程度の散歩が、先日は2時間半にも及んだ。さすがに2時間を超すとやや疲れるが、足が痛くなるというほどでもない。 冬が終わり春になって一斉に花が…

ピアノソナタ

(写真1 ピアノ曲が収録されているCD集) 音楽の好みにも変化 このごろは家にいる時間が長いから、音楽もよく聴いている。 ただ、私は不器用で、音楽を聴きながら本を読んだり、音楽を聴きながら原稿を書いたりするということができない。BGMのつもり…

『日本語を学ぶ人の辞典』

にほんごの会編集 日本語を学ぼうとしている人や日本語を教えている人のための辞典。英語と中国語の対訳がついている。見出し語は1万1千語。総ふりがな、アクセント付き。 とにかく、非常に丁寧で親切な編集である。日本語を母語とする人には必要がないよ…

ピアノ教室の発表会

(写真1 発表会における演奏の様子) 習い事の集大成 子どもの習い事に発表会はつきもの。多くの場合、1年の集大成として開催される。教室単位で開かれるのが一般的だが、複数の教室が合同で開催する場合も少なくない。 生徒にしてみれば、ちょっと背伸び…

春爛漫

(写真1 白とピンクが美しい源平モモの花) 散策が楽しいい季節 サクラが咲いて一気に春爛漫となった。 春爛漫とは、春に花が一斉に咲き出す様を表すようだが、なるほど、様々な花が見つけられて散策が楽しくなる。 源平モモがいつも通る道すがらのお宅に咲…

映画『ミナリ』

(写真1 映画館に掲示されていたポスターから引用) 韓国系アメリカ映画 韓国人の移民家族が、カリフォルニアから新天地を求めて南部のアーカンソー州に越してくる。家族は、夫のジェイコブ、妻のモ二カ、娘アン、息子デビッドの4人。時代は、テレビニュー…

盛岡逍遙

(写真1 町家が並ぶ鉈屋町界隈) 落ち着いた佇まい 三陸からの帰途は盛岡に寄った。三陸からの帰途には毎年盛岡で途中下車しており、昨年はコロナのこともあってそもそも三陸に出かけなかったので今年は2年ぶり。 盛岡では短い滞在時間だし何ほどのものも…

SAVE IWATEのこと

(写真1 災害公営住宅としては最後のオープンとなった南青山アパート) 10年間続けてきた復興支援活動 SAVE IWATE(セイヴ・イワテ)とは、盛岡を拠点に東日本大震災からの復興支援活動を行っている法人団体。2011年の震災直後にボランティア団体とし…

宮古から田老そして島越へ

(写真1 防潮堤の上から見た田老の街) 大震災から10年目の被災地へ③ 宮古では1泊し、翌日さらに三陸鉄道(三鉄)を北上し、田老から島越へと向かった。前日の雨はやまず、かえって風雨は強まっている。しかも寒い。 (参考1 被災した工場には〝全員無…

陸前高田から大船渡そして宮古へ

(写真1 大船渡線BRTと三陸鉄道が接続する盛駅) 大震災から10年目の被災地へ② 陸前高田からは再び大船渡線BRTで大船渡へ向かった。雨は強まるこそすれ弱まる気配はまったくない。車窓から写真を撮ろうにも曇ってうまくいかない。 (写真2 風光明…

大震災から10年目の被災地へ①

(写真1 復興で生まれ変わった陸前高田の新市街) 岩手県沿岸部を北上 2011年3月11日に発生した東日本大震災からちょうど10年目。昨年こそコロナの影響で来られなかったが、震災直後から私は毎年欠かさず被災地を訪れてきた。今年もコロナは収まっ…

南薫造展

(写真1 展覧会のチラシから引用) 没後70年大回顧展 東京ステーションギャラリーで開かれている。 南薫造(1883-1950)は、明治末から昭和にかけて活躍した洋画家。ただ、印象派の画家として評されてきたものの、これまで大規模な回顧展が開かれ…

雑司が谷街歩き

(写真1 雑司が谷の大門ケヤキ並木) 笠間稲荷の門前町 雑司が谷とは、東京・豊島区の地域。町名では南池袋から雑司が谷にまたがる。大きくは山手線の池袋から目白に至る内側(東側)にあたり、西を明治通りが南北に走り、南にを不忍通り・目白通りがあり、北…

ハクモクレンもコブシも

(写真1 純白の花が美しいハクモクレンの花) 春 進む まだ朝晩では寒い日もあるものの、春は着実に進んでいる。花の美しい季節になってきて、朝夕の散策が楽しくなる。 ハクモクレンが咲き出した。真っ白な花がとても美しい。すっかり花が開いてしまうより…

森知英ピアノリサイタル

(写真1 演奏を終えた森知英さん) 久しぶりのコンサート コロナの影響は様々なところに及んでいるが、演奏会もその一つ。とにかく人の集まることは避けなければならないから大変だ。 ピアノのコンサートも同様で、私は森知英さんのファンだから、毎年三つ…

映画『私は確信する』

(写真1 映画館に掲示されてあったポスターから引用) サスペンスな裁判劇 主婦スザンヌ・ヴィキエが忽然と失踪した。夫と三人の子どもは残したままだった。遺体は発見されなかったし、決め手となる証拠も発見されなかったのだが、周囲の証言だけを元に夫ジ…

宇佐美りん『推し、燃ゆ』

(写真1 受賞作所収の「文藝春秋」3月号) 芥川賞受賞作 書き出しが「推しが燃えた。」だし、書名からして『推し、燃ゆ』とあって、いきなり躓いた。推しの意味がわからない。一押し二押しの推しか。 私は、小説を読むときに、初めの20ページ、少なくと…

高知から春届く

今年も四万十文旦 今年も高知から文旦が届いた。清流四万十川流域の生産農家から直接送ってもらっているもので、生産農家では1月には収穫しているのだそうで、その後50日ほど追熟してから出荷しているとのこと。 段ボールの箱を開けると、かぐわしい香り…

キラキラっとアートコンクール展

(写真1 丸ビル1階の会場の様子) 障がいのある子どもたちの絵画コンクール 東京駅の正面、丸ビル1階の特設会場で開かれていた。何気なく寄ったのだが、あまりの作品の素晴らしさに感嘆した。会期の最終日だった。 三菱地所グループの主催で、今年が19…

春が来た

(写真1 アシビの花) 三寒四温の気候 三寒四温とは、そもそも中国や朝鮮半島において、冬に寒い日が三日続いた後に暖かい日が四日続くところからきた言葉のようだが、近年の日本では、早春の変わりやすい気候をさすようになった。 ここでもそのように遣わ…

津軽線三厩駅

シリーズ 行き止まりの終着駅 (写真1 津軽半島最北端津軽線三厩駅=2017年9月4日) 色濃く漂う最果ての旅情 太宰治も『津軽』で「この先に道はない。だぼんと海に落ちるだけだ」と書いていたように、龍飛への道は一本道で、龍飛へ行こうとすると鉄道…

越美北線九頭竜湖駅

シリーズ 行き止まりの終着駅 (写真1 越美北線の終点九頭竜湖駅=1993年6月27日) 越美国境越えられず 鉄道の路線名は、鉄道の成り立ちを背景に決められる場合が多い。釜石線や長崎本線などのように終点の駅名を取ることも多いし、起点終点の旧国名…

男鹿線男鹿駅

シリーズ 行き止まりの終着駅 (写真1 初めて降り立った1995年の男鹿駅) 入道埼への最寄り駅 私はそもそも岬が好きで、全国の岬・灯台をこつこつと訪ね歩いてきた。 そんな折、宮脇俊三さんの名著『時刻表2万キロ』を読んで、全国の鉄道を踏破するなど…

アンソニー・ホロヴィッツ『その裁きは死』

本格ミステリーの傑作 『メインテーマは殺人』に続いて探偵ホーソーンシリーズの第2弾である。本作も事件は難解で、第一級の傑作ミステリーである。 主人公は元刑事のダニエル・ホーソーン。ロンドン警視庁の顧問として難事件の捜査に当たっている。ホーソー…

静岡県立美術館

(写真1 ロダン<カレーの市民>の展示) 素晴らしいロダンのコレクション 美術が好きで、美術館にはしばしば足を運ぶ。旅行などで地方へ出かけたときには、その地の美術館を見学する。時間が許す限り駆け足でめぐることもあれば、あらかじめ美術館を旅程に組…

三保の松原の清水灯台

(写真1 地元では三保灯台と呼ばれている清水灯台の美しい姿) 八角形の美しい灯台 通称三保灯台と呼ばれる清水灯台は、三保半島の東端に位置する。一帯は、世界遺産三保の松原で知られる景勝地であり、灯台は松林の中にたたずんでいる。 清水灯台へは、東…